ふるさと納税枠
(Jimmyblog-No.0151)
ふるさと納税とは
いまさら感はありますが、そもそもふるさと納税って何だったでしょうか?
わかっているようでわかっていない・・という方も多いのではないかと思われます。
そのしくみをざっくり、個人のお金の動きから見てみましょう。
具体例
たとえばずっと愛媛県松山市に住んでいる人が、本日(令和6年10月19日)静岡県静岡市へ102,000円寄付したとします。(その人の所得税の上限税率:20%と仮定、税額は概算)
そのとき何がどうなるかと言うと・・・
①令和6年分の所得税計算時に102,000円-2,000円=100,000円が寄附金控除(確定申告で所得から引ける所得控除の一つ)できる。それにより所得税が寄附金控除額100,000円×上限税率20%=20,000円安くなる。
②令和7年度(令和6年分)の住民税も上記100,000円×10%+上記100,000円×(90%-上限税率20%)=80,000円安くなる。
③ほとんどの場合、寄附先から返礼品が得られる。
ちなみにサラリーマンには特例があり、要件を満たし選択・手続すれば①は不要になることもあります(ワンストップ特例、ただしそれがベストかはケースバイケース)。
結局どういうことか
さて結局、何がどうなっているのでしょうか?
2千円を別にすると、寄附が税金に置き換わるような結果(プラスマイナスゼロで損得なし)となっています。ということは、返礼品がある場合、その分はほぼまるまる得というワケです(年間2千円ポッキリで返礼品をGetするような感じ)。
ふるさと納税枠とは何か
では、寄附すればするほど無限に税金が安くなるか?と言うと、そのような事はありません。税金が安くなる効果がある寄附額にはその人ごとの(所得レベルに応じた)上限額があるというしくみになっています。そしてそのギリギリ(寄附↔税金)の上限額が「枠」です。
枠を超えたらどうなるのか?と言うと、超過分は「純粋な寄附」になります。超えてはダメという訳ではなく、“アナタの節税(プラスマイナスゼロ)にはならない”というだけではあります。
ふるさと納税枠の計算方法
ここで「自分の枠っていくらなのか?」と思った方。枠を出すには、
・ふるさと納税サイトでシミュレーションする or
・計算式で算出する
という方法があります。
サイトのシミュレーション
令和6年10月現在、サラリーマンであればどのサイトでも大体、給与収入と家族構成から枠が概算できるようになっています。
対して個人事業者のシミュレーションが誰でも一応できるサイトとしては、たとえばさとふるがあります。
さとふるのトップページ→上部の初心者マークの「ふるさと納税とは」→下へスクロールして「控除額シミュレーション」の右のボタン「詳細なシミュレーションへ」→「個人事業主・副業のある方」シートを選び、前年の確定申告書(控)を見るなどして所得金額や所得控除額などを入力すると、後は自動で一応の枠が表示されます。
もう少し正確にしたければ、5~6月頃に届いている住民税の納税通知書を見て所得割額を修正するとよいでしょう。枠が少し増えるはずです。
計算式
より正確に試算したい場合は、算式を使って自分で枠を計算する方法もあります。
計算式は原則と簡易なものがあります。
原則:住民税の所得割額×20%÷(90%-所得税の上限税率)+2,000円
簡易:(住民税の課税所得×0.02)÷割戻係数(速算表による)+2,000円
(割戻係数は所得税の課税所得により異なる。195万円以下なら0.84895、195万円超330万円以下なら0.7979、・・・・・所得がアップすると係数は下がり、4,000万円超なら0.44055)
あくまでも概算
現在はまだ事業などの年中途であり、今年の所得は確定していません。
寄附金控除は確定した所得に対してされるので、前年と同程度の所得等であることを前提にしたシミュレーションの枠ギリギリの寄附をしたとしても、必ずプラスマイナスゼロになるかはわかりません。
あくまでも概算であることに注意が必要です。
自力で無理なとき
シミュレーション等を「やってみたが難しい」「合っているか不安」という時は、税理士等に相談するという方法もあります。そこまでは・・・という場合は、「このくらいかな?」という金額より少し控えめにしておく、というのもアリかもしれません。
コメント